基本となるL-ドパ、ドパミンアゴニストとは?



【質問】2つの薬はどう違うのか?

【答】

L-ドパは脳内に入るとドーパミンに変化し、不足しているドーパミンの量を増やします。 最も強力な治療薬で、効果も速やかに現れます。一方、ドパミンアゴニストは、脳内でドーパミンを受け取る受容体に結合することで、 ドーパミンによる神経伝達の働きを補います。L-ドパより効果は弱く、効き方も緩やかです。


【質問】2つの薬をどのように使い分けるのか?

【答】

症状が比較的軽いうちならどちらを使ってもよいのですが、L-ドパは効果が高く、早く効く反面、作用時間が短く、 血中濃度の変化が急なので、薬が効き過ぎて体が勝手に動いてしまう「不随意運動」が起きたり、 長期間服用していると、飲んた薬の効果が早く切れて症状が現れる「ウェアリングオフ」が起こることがあります。 こうした問題は特に若い人に起こりやすいので、若い人の場合は、なるべくドパミンアゴニストを先に使います。 ただし、通常、数年以内にL-ドパの併用が必要になります。


【質問】L-ドパから使い始める人もいる?

【答】

症状が強かったり、早く改善したい場合には、やはりL-ドパを使います。また、ドパミンアゴニストには幻覚、眠気、 たちくらみ(起立性低血圧症)などの副作用があり、特に高齢者で問題になりやすいので、 高齢の場合は最初からL-ドパを使うことが多くなります。


【質問】ドパミンアゴニストの種類による違いは?

【答】

ドパミンアゴニストは、大きく「麦角糸」「非麦角糸」に分けられます。 どちらも効果はほぼ同等ですが、副作用が異なり、現在主に用いられている非麦角糸では、突然眠り込む発作が起こることがあります。